介護医療院

介護医療院について

どの施設が合うかを、いくつかの質問で。施設タイプ診断はこちら

介護医療院とは

2018年にできた、比較的新しい施設です。

長期にわたって医療的な管理が必要な方が、生活の場として暮らす施設です。介護療養型医療施設(介護療養病床)の受け皿として作られました。

医師と看護師が常時配置され、たん吸引、経管栄養、看取りといった医療的なケアに対応します。同時に、居室にはプライバシーへの配慮が求められていて、病院というより住まいとしての性格を持たせているのが特徴です。

医療と生活の両方を、長く受けられる場所と考えると分かりやすいかもしれません。

入所の条件

介護医療院は、医療の必要度で入所が決まる施設です。条件を整理しておきます。

年齢は原則65歳以上です。40歳〜64歳でも、特定疾病で介護認定を受けていれば対象になります。

介護度は要介護1以上が対象です。ただし実際には、要介護4・5で医療的なケアが日常的に必要な方が中心になります。

長期にわたる医療的な管理が必要であることが前提です。たん吸引、経管栄養、インスリン注射、在宅酸素などが日常的に必要な方が対象になります。

病状が安定していることも条件です。急性期の治療が必要な段階では入所できません。病院での治療が一段落してからになります。

住民票の制限はありません。市外・県外からでも申し込めます。

申し込みは施設に直接します。入院中なら病院の医療ソーシャルワーカーが手配してくれることが多く、在宅ならケアマネジャーが窓口です。

入所の順番は申し込み順ではありません。医療の必要度が高い方が優先されます。逆に、医療の必要度が下がると退所を検討することになります。

こんな方に向いています

  • 常時、医療的な管理が必要な方

  • たん吸引や経管栄養が日常的に必要な方

  • 病院を退院しなければならないが、医療的なケアが欠かせない方

  • 看取りまで見据えて、医療体制のある場所で暮らしたい方

介護医療院が向かない場合

正直に書きます。介護医療院が最善にならないこともあります。

医療的なケアがそれほど必要ない場合。身体は安定していて介護が中心なら、特別養護老人ホームのほうが生活の色が濃く、費用も抑えられます。介護医療院は医療の必要度が高い方が優先されるため、入所自体が難しいこともあります。

自宅に戻ることを目指している場合。介護医療院は長期の療養が前提です。リハビリで在宅復帰を目指す段階なら、介護老人保健施設(老健)のほうが合います。

自由に外出したい場合。医療的な管理が中心になるため、外出や外泊は体調次第です。行動の自由度を重視する方には向きません。

近くにない場合。数がまだ少なく、西三河・岐阜でも限られています。遠方だと面会が難しくなるので、距離と医療体制のどちらを優先するかを先に決めておいてください。

急性期の治療が必要な場合。骨折の手術や感染症の治療など、積極的な医療が必要な段階では病院が先です。治療が落ち着いてからの入所になります。

費用のめやす

入所時費用:0円

月額費用:10万円〜20万円台

入所一時金はかかりません。月額は居住費・食費・介護保険の自己負担分・日常生活費です。医療的なケアが手厚い分、特養より高くなる傾向があります。

こちらも負担限度額認定の対象です。

1か月の費用は、実際いくらになるか

要介護4の方が1割負担で、Ⅰ型の多床室に入所した場合を例に見てみます。

【1】介護サービス費(自己負担分)/1日あたり約1,300〜1,400円。月にすると4万円前後です。Ⅰ型のほうがⅡ型より高くなります。医療的な加算がつくと、さらに上乗せされます。

【2】居住費(部屋代)/多床室で1日約400円、ユニット型個室で約2,000円台。多床室なら月1万2千円ほど、ユニット型個室なら月6万円台です。

【3】食費/1日約1,450円、月にすると4万4千円ほどです。

【4】日常生活費/おむつ代は介護サービス費に含まれます。理美容代や日用品で月5千円〜1万円程度です。

合計すると、多床室で月10万円前後、ユニット型個室で月15万〜20万円台が目安です。

医療費は施設が負担するため、外部の医療機関にかかる分の自己負担は原則ありません。ここが有料老人ホームやサ高住との大きな違いです。医療の必要度が高い方ほど、合計額では介護医療院のほうが安くなることがあります。

所得の低い方は負担限度額認定で居住費と食費が下がります。第2段階の方なら多床室の居住費は1日430円、食費は1日390円まで軽減されます(2026年時点の目安。金額は改定されることがあるので、お住まいの市町村の窓口でご確認ください)。高額介護サービス費も使えます。

受けられるサービス

  • 医師による日常的な医学管理

  • 看護(24時間)

  • たん吸引、経管栄養などの医療的ケア

  • 看取り、ターミナルケア

  • 食事・入浴・排せつの介助

  • 機能訓練

  • 生活の支援

知っておきたいこと

施設の数がまだ多くありません。2018年にできた新しい類型のため、地域によっては選択肢が限られます。お住まいの地域にあるかどうかから確認が必要です。

Ⅰ型とⅡ型があります。Ⅰ型のほうが医療の必要度が高い方向けで、体制も手厚くなっています。どちらの型なのかで、受け入れられる状態が変わります。

要介護1以上が対象です。ただし実際には、医療的なケアの必要度が高い方が中心になります。

介護医療院でいちばん誤解されやすいのは、病院と同じだと思ってしまうことです。急性期の治療をする場所ではありません。状態が急変した場合は病院へ移ることになります。あくまで「生活の場」であることを踏まえて検討してください。

申し込みから入所までの流れ

【1】相談/入院中なら病院の医療ソーシャルワーカー、在宅ならケアマネジャーに相談します。数が少ないので、早めに動き始めてください。

【2】候補をさがす/西三河・岐阜では施設数が限られます。市町村の介護保険窓口で一覧をもらうか、病院の連携室に照会してもらうのが確実です。

【3】見学・相談/本人が動けない場合は、ご家族だけの見学でもかまいません。居室の様子、面会のしやすさ、看取りの方針を見ておきます。

【4】申し込み/施設に直接申し込みます。申込書、主治医の診療情報提供書、介護保険証の写し、直近の検査結果などを提出します。

【5】医師による判定/施設の医師が、医療的ケアの内容を確認します。人工呼吸器や特殊な処置がある場合は、対応できるかどうかがここで決まります。

【6】入所の可否の連絡/空きがなければ待機になります。医療の必要度が高い方が優先されるため、順番は申し込み順ではありません。

【7】契約・入所/重要事項説明を受けて契約します。負担限度額認定証があれば必ず提出してください。

【8】入所後/医師・看護師・介護職・リハビリ職でケア計画を作ります。状態が変わったときの方針(どこまで施設で対応し、どの段階で病院へ移るか)も、この時点で家族と共有しておきます。

他の施設との違い

介護老人保健施設(老健)との違い

どちらも医師が常勤しますが、老健は在宅復帰が目的で入所期間は原則3〜6か月。介護医療院は長期の医療と生活の場で、期限はありません。看護体制も介護医療院は24時間です。

特別養護老人ホーム(特養)との違い

特養は看護師の配置が日中中心で、医療的ケアには限りがあります。介護医療院は医師が常勤し24時間の看護体制があるため、たん吸引や経管栄養が日常的に必要な方に対応できます。月額は特養が8万〜15万円台、介護医療院が10万〜20万円台です。

よくある質問

Q. 病院の療養病床とは何が違いますか

介護医療院は介護保険の施設で、病院の療養病床は医療保険の病床です。介護医療院は「暮らす場所」として作られているため、居室にプライバシーを保つ仕切りがあり、家具の持ち込みや面会もしやすくなっています。療養病床の多くは介護医療院に転換されてきました。医療の密度は療養病床のほうが高い一方、生活の環境は介護医療院のほうが整っています。

Q. Ⅰ型とⅡ型は、どちらを選べばいいですか

選ぶというより、本人の状態で決まります。Ⅰ型は重篤な身体疾患がある方や、身体合併症のある認知症の方が対象で、医師の配置も手厚くなっています。Ⅱ型はそこまでの医療密度を必要としない方向けです。見学のときに「この施設はⅠ型かⅡ型か」を確認しておくと、受け入れの目安になります。

Q. 看取りまでお願いできますか

できます。介護医療院は長期の療養と生活を支える施設として作られており、看取りも想定されています。ただし方針は施設ごとに違うので、どこまで施設内で対応し、どの段階で病院に移すのかを、入所前に具体的に聞いてください。

Q. どうやってさがせばいいですか

数が多くないため、まずは今かかっている病院の医療ソーシャルワーカー(地域連携室)か、ケアマネジャーに相談するのが早道です。転換したばかりで名称が「介護療養型医療施設」のままになっている施設もあります。お住まいの市町村の介護保険窓口でも一覧をもらえます。

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