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外国人介護人材の介護サービスへの定着進まず

【老施協調査】外国人介護人材の離職、半数超が「他職種へ転職」 定着のカギは賃金とコミュニケーション
介護現場の人手不足を補う存在として期待が高まる外国人スタッフですが、せっかく採用しても現場に定着せず、業界外へ流出してしまっている厳しい実態が明らかになりました。
公益財団法人全国老人福祉施設協議会(全国老施協)は、「令和6年度 外国人介護人材定着度調査」の結果を公表しました。調査からは、外国人スタッフが日本で働き続けるための課題や、職場に残るためのリアルな本音が浮き彫りになっています。
1. 離職した外国人の約52%が「介護以外の職種」へ転職
調査によると、過去5年間に離職した外国人介護人材の動向を追ったところ、52.1%が「介護以外の職種への転職」を選んでいることが判明しました。介護の資格や経験を日本で得たにもかかわらず、半数以上が他業界へと流出してしまっています。
最大の理由は「賃金への不満」
他職種へ移る背景として最も多く挙げられたのが「賃金への不満」です。円安による仕送り額の目減りや、他業界(製造業や外食など)との賃金格差が、外国人スタッフのモチベーションに直結している実態が伺えます。
2. 残る理由は「人間関係の良さ」が約66%
一方で、現在同じ職場で就業し続けている外国人スタッフにもアンケートを行ったところ、今の職場が良いと思える理由として高い数字を叩き出した項目がありました。
職場内のコミュニケーションが良好(66.5%)
「給与が高いから」ではなく、「職場の仲間と良好なコミュニケーションが取れているから」という理由がトップを占めました。孤立しがちな異国の地において、気軽に相談できる上司や、温かく迎え入れてくれる同僚の存在といった「職場環境の充実」こそが、何よりの強力な引き留め策になっていることが分かります。
3. 国や行政へ求める「制度見直し」の切実な声
現場の努力だけでは解決できない構造的な問題に対し、各施設からは国や自治体への強い要望も数多く寄せられています。
国家試験の助成金や、転職・転籍の制限を求める声
外国人スタッフが「介護福祉士」の国家試験を受験するための費用負担の軽減(助成制度)の拡充を求める声が上がっています。また、特定技能などで認められている「転職・転籍」の手続きが容易すぎることで、都市部や他業界へ簡単に引き抜かれてしまうリスクを懸念し、一定の制限や制度的な歯止めを求める意見が多く出されました。
まとめ:外国人からも選ばれる「選ばれる職場づくり」が急務に
今回の調査結果は、「外国人を呼べば人手不足が解消する」という安易な期待に警鐘を鳴らす内容となりました。
外国人スタッフの流出を防ぐためには、処遇改善(賃上げ)による経済的なサポートはもちろん、日頃から孤立させないための「声かけ」や「日本語サポート」といった、心理的な安心感を与える職場環境作りが欠かせません。言葉の壁を越えた良好な人間関係を築けるかどうかが、今後の外国人採用の成否を分ける大きな境界線となりそうです。
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