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2026.09.11

介護の相談、まずどこへ行けばいいのか|地域包括支援センターでできること・できないこと

「そろそろ介護が必要かもしれない」

そう感じたとき、いちばん困るのは、どこに電話すればいいのか分からないことだと思います。

市役所に聞けばいいのか。病院なのか。それともケアマネジャーという人を探すのか。

私も最初、この順番がまったく分かりませんでした。

調べると必ず「まずは地域包括支援センターへ」と出てきます。

ただ、そこが何をしてくれる場所なのかまでは、あまり書かれていません。

今日はそこを、行く前に知っておきたい形で整理してみます。

地域包括支援センターは、市町村がつくった相談窓口

まず性格から。ここは民間の会社ではありません。

介護保険の制度にもとづいて市町村が設置している、公的な相談窓口です。

運営は社会福祉法人や社会福祉協議会などに委託されていることも多く、看板の名前が市町村ごとに違います。

「○○高齢者あんしん相談センター」「○○いきいき支援センター」といった愛称がついている地域もあります。

数でいうと、全国に5,487か所。支所(ブランチ)まで含めると7,374か所あります(令和7年4月末時点)。

そして大事な点を先に書いておきます。相談そのものにお金はかかりません。

何をしてくれる窓口なのか

地域包括支援センターでできること・できないことの対比と、相談に行く前に用意しておくもの、担当センターの決まり方をまとめた図

業務は大きく4つに分かれています。

【総合相談支援】どこに相談していいか分からない話を、最初に受け止める

【権利擁護】虐待への対応、成年後見制度の入口、消費者被害の相談

【包括的・継続的ケアマネジメント支援】地域のケアマネジャーを支える

【介護予防ケアマネジメント】要支援1・2の方のケアプランをつくる

ご家族にとって関係が深いのは、1つ目と4つ目です。

とくに1つ目は「まだ何も決まっていない段階の相談」を引き受けてくれる、数少ない窓口です。

「要介護認定を受けたほうがいいのか分からない」「本人が嫌がっている」といった状態でも構いません。

要介護認定の申請を代わりに出してもらうこともできます。

3つの専門職がいます

地域包括支援センターには、原則として3つの職種が配置されています。

【保健師など】体のこと、医療とのつなぎ方

【社会福祉士】お金や権利、家族関係の込み入った話

【主任介護支援専門員】ケアプランと、担当ケアマネジャー探し

相談の中身によって出てくる人が変わる、と考えると分かりやすいと思います。

「誰に聞けばいいのか分からない」と言ってしまって構いません。振り分けるのは向こうの仕事です。

担当は、住所で決まっています

ここは意外と知られていません。

地域包括支援センターは、市町村が区域を分けて配置しています。

だから「本人が住んでいる場所」で担当のセンターが決まります。

離れて暮らすご家族が自分の近くのセンターに相談しても、実際に動けるのは本人の住所を担当するセンターです。

市町村のホームページで「地域包括支援センター 一覧」と探すと、担当区域の表が出てきます。

まずそこで、親御さんの住所がどのセンターの担当かを確認してみてください。

行く前に用意しておくと、話が早いもの

手ぶらで行っても相談はできます。ただ、あると進み方がまったく違います。

【1】介護保険被保険者証(65歳になると届く水色や桃色の証書です)

【2】お薬手帳、または飲んでいる薬の一覧

【3】かかりつけ医の名前と病院名

【4】困っていることを3つ書いたメモ

4番目がいちばん効きます。

「夜中に何度も起きる」「お風呂に入りたがらない」「火の消し忘れがあった」。

このくらい具体的でいいのです。

抽象的に「心配で」と伝えるより、実際の場面を挙げたほうが、使える制度に結びつきやすくなります。

電話でも、家まで来てもらうこともできます

本人が窓口まで行けない場合、訪問してもらえることがあります。

「本人が相談を嫌がっている」というご相談も、実はとても多いです。

その場合、まずご家族だけで相談に行って構いません。

本人への切り出し方を一緒に考えてくれる、というのも立派な相談の中身です。

ここでは扱えないことも、あります

万能の窓口ではありません。線が引かれている部分があります。

たとえば、入居時に求められる身元保証人になってもらうこと。

亡くなったあとの手続きや葬儀、部屋の片づけを引き受けてもらうこと。

日々の買い物や通院に付き添ってもらうこと。

これらは地域包括支援センターの仕事の範囲外です。制度の設計上、引き受けられません。

とくに身元保証は、おひとりで暮らしている方や、頼れるご家族が遠方にいる場合に必ずぶつかる壁です。

相談すると「民間のサービスを探してください」と案内されることになります。

その受け皿として、身元保証や死後の事務をまとめて引き受ける民間のサービスがあります。

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うまく話が進まないと感じたときは

正直に書くと、担当者との相性はあります。

センターごとに忙しさも違い、対応の丁寧さに差が出ることもあります。

もし「話が前に進まない」と感じたら、市町村の介護保険の担当課に相談してみてください。

地域包括支援センターを所管しているのは市町村です。

センターを飛ばして市町村に聞くことは、悪いことでも失礼なことでもありません。

まとめ

地域包括支援センターは、介護の入口にある無料の相談窓口です。

何も決まっていない段階の相談を受けてくれるのが、いちばんの価値だと思います。

担当は本人の住所で決まるので、まずそこを確認する。

そして、困っている場面を3つメモして持っていく。

この2つだけで、初回の相談はぐっと実のあるものになります。

まずは市町村のホームページで、担当のセンターを調べるところから始めてみませんか。

よくある質問

Q. 相談にお金はかかりますか。

A. かかりません。地域包括支援センターの相談は、介護保険の制度の中で市町村が行っているものなので、利用者の負担はありません。

Q. 親が離れた県に住んでいます。私の家の近くのセンターでもいいですか。

A. 相談を聞いてもらうことはできますが、実際に動けるのは本人の住所を担当するセンターです。最終的にはそちらに引き継ぐことになるので、最初から本人の住所地のセンターに連絡するほうが早いです。

Q. 要介護認定を受けていなくても相談できますか。

A. できます。むしろ認定を受ける前の段階の相談が、この窓口の本来の役目です。申請そのものを代行してもらうこともできます。

Q. 施設を紹介してもらえますか。

A. 地域にどんな施設があるかは教えてもらえます。ただし特定の施設をすすめる立場ではないので、「ここがいいですよ」という案内は基本的にありません。候補を並べて比べる作業は、ご家族の側で進めることになります。

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※本記事は2026年9月時点の情報にもとづいています。センターの名称・担当区域・開所時間・訪問相談の可否は市町村によって異なります。実際のご相談前に、お住まいの市区町村のホームページでご確認ください。

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